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Date:20101119 |
Title:〜アシスタント横山、うつわ探しの小旅日誌 〜 第4回 ふんわり優しい染付け和食器 |
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山手通りにたたずむ、大きな大きな大正風の建物 目黒の大鳥神社から、山手通りを中目黒に向かって10分ほど歩いた場所に、大正時代の日本家屋を連想させる大きな1軒屋が建っています。車はたくさん通るけれど、人通りはあまり多くない山手通り、こんな所にこんな建物が建っていたことさえも知らない人も多いかと思います。SHOP『工芸花森』さんは2階建てで、メイン商品は食器棚やロッキングチェアーなど松本の伝統的家具ですが、家具の良さを邪魔せず、さらに引き立てるようにして色鮮やかな和食器が並べられています。 |
有田焼、九谷焼?いえいえ、砥部焼きです。 全国的に磁器の産地といえば、有田焼(佐賀県)や九谷焼(石川県)が有名ですが、愛媛県砥部町にも砥部焼きとよばれる焼き物の産地があります。全国的に見ても決して大産地や有名産地ではありませんが、独特の風合いが愛好家に評価されています。 ぽってりとした透き通った白磁に藍色や赤色で描かれた模様が特徴で、江戸時代の陶工により、この地に産する砥石くずを原料に器を作り、登窯で豊富な松の木を燃料に焼かれています。 ここのお店で扱っている器は砥部焼きのみ。店主の方も砥部焼きの魅力に気づかされた一人だそうです。
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若い人にもうける、ふんわりやわらかな染付け 砥部焼きの絵柄は、植物のツルを描いた唐草紋、均整のとれた円と直線に安定感がある太陽紋、すらりと伸びる線が印象深いなずな紋などが多く用いられ、線の太さに強弱をつけてシンプルに描かれています。どれもモダンでやわらかな印象をもっています。
現在、磁器に呉須や赤絵で染付けされている器は、古くさいという理由で若い人に謙遜されがちです。ですが、砥部焼きのような、現代的な可愛いデザインとやさしい色使いは、若い人にも受け入れられると思います。家で料理を作る人が多くなっている今、老若男女に人気がある砥部焼きの名前が全国に広がるのも時間の問題かもしれません。
〒153-0063 東京都目黒区目黒 3-1-9 03-5725-7830
◆◆工芸花森◆◆
時間 11:00〜19:00 定休日 水曜日 HP: http://www.hanamori.co.jp/
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